【小説】海賊と奴隷少女のお話 その① 奴隷少女と女海賊の出会い
🕑 Added 2021-01-30 11:23:11 +0000 UTC
とある港町アクソン。
その港には多くの海賊船が停泊していた。
剣や銃を身につけた姿はまさに海賊。
アクソンの街は海賊の街だった。
「おら!さっさと歩け!」
「むぐぅ…!」
そんなアクソンの街を歩く一人の少女。
名をルル=シドニーと言った。
ルルは白い綺麗な髪を靡かせた齢16ほどの女の子だった。
胸には大きな膨らみがあり、とても美しい少女だった。
そんなルルの美しい身体には無数の縄が巻かれていた。
ルルの白く細い腕は後ろ手に組まされ縄がグルグルと巻き付けられていた。
胸の上下にも縄を巻かれ、ルルの上半身は麻縄によってギチギチに拘束されていた。
口にはタオルで猿轡を施されており言葉を発することはできなかった。
首には首輪が巻かれており、そこから伸びた鎖を引かれて港町を歩く。
ルルはキャミソール型の奴隷服を着させられており、街ゆく人々はルルに視線を集めていた。
「(ねぇねぇ…あのお姉ちゃんってどうして縛られてるの?)」
「(可哀想に…海賊に奴隷として捕まっちゃったのね…)」
「(どれい…?)」
「(そうよ…知らない誰かに売られるために連れ去られたのよ)」
「(そんな…ひどいよ!)」
「(海賊だからこそできることなのよ。あなたも気をつけないと海賊たちに捕まっちゃうわよ)」
「(うん…気をつけるよ…)」
縛られ連行されている自分を見ている港町の親子がヒソヒソ話で会話しているのが聞こえた。
「むぐ…(助けて…誰か…)」
街を歩きながら助けを求めるもののルルの声は猿轡によってくぐもった声に変換されてしまう。そしてルルを見つめる住民もまた彼女を助けようとはしなかった。
“奴隷”
海賊が蔓延るこの世界においてはその存在が合法化されていた。いくら平穏な生活を送っていようと海賊に縄をかけられたら最後、奴隷としての生活が始まる。ルルも買い出しに出ていたところを海賊に見つかり縄をかけられ奴隷になってしまったのだ。
「むぐぅ…(故郷に…帰りたいよ…)」
ルルは遠い故郷を思い出す。奴隷として捕まった彼女は長い船旅を経てこのアクソンまでたどり着いたのだ。これほどまで美しい彼女が奴隷として売られなかった理由はその値段にある。美しすぎる彼女には通常の奴隷の倍以上の値段が付けられていたためなかなか書いてが見つからなかったのだ。
「むぐ…!」
〈ドタ…〉
ルルは足を纏らせて転んでしまう。
「むぐぅ…」
自分の惨めさに涙が出る。奴隷として攫われ、公衆の面前で縛られたまま連行されるという辱めを受けている。そして猿轡のせいで舌を噛み切り自害することも許されない。そんな無力な自分に涙が溢れる。
「大丈夫かい、お嬢さん?」
「むぐ…?」
ルルが視線を上げるとそこには赤色の長い髪をなびかせた海賊帽を被った女性の姿があった。その女性はルルに対して手を差し伸べている。
「むぐ…(綺麗…)」
その女性はルルより身長が少し高めで、胸に大きな膨らみがあった。服装も胸元が大きく開いた上衣と、ショートパンツを着用しておりまさしく“海賊”というに相応しかった。
「あ、縛られてるから手は出せないのか。ほらヨイショっと…」
その女性はルルの身体を支えて立たせた。
「お、悪りぃなお姉ちゃん。」
ルルを連行する男は告げた。
「この子、アンタたちの?」
「そうさオレたちの奴隷さ。」
「ふーん…。」
「遠くの島で捕まえてきた。特別に美人だからな。値段はこれくらいだが…?」
男は女性に対してルルの値段を提示する。すると女性は男に対して告げた。
「アタシは奴隷なんてものには興味ない。」
「そうかい。」
そんな会話を見ていたルルはその女性に対して叫んだ。
「むぐぅぅ!!(助けてください!!)」
「おら!何してる。」
〈グイッ〉
「むぐぁ…!」
男は強くリードを引っ張る。ルルは必死に抵抗しながら女性に対して叫び続ける。
「むぐぅぅ!!むぐぅぅ!!」
「悪いな…さっきも言ったが奴隷には興味ないんだ。」
「む……ぐ……」
ルルの抵抗する力は一気に抜け落ちる。そしてその場に立ち尽くす。
「抵抗した罰を与える。」
男は立ち尽くすルルの腰に縄を巻きつけていく。
「むぐ…(股縄は…いや…)」
これから何をされるか分かっているルルは縄に怯える。
〈ギュゥ…!〉
「んーー!!」
股間に縄が食い込みその刺激に必死に耐える。
「歯向かった罰だ。明後日の出発まで船の甲板に吊るしておいてやる。」
「むぐぅ…!」
「おら、さっさと歩け!」
股縄を施されたルルは再び連行される。
ルルの行き先はルルを攫った海賊船。
連行されゆくルルの姿を赤髪の海賊帽を被った女性、イリーナ=イザギーレはじっと見つめていた。