【小説】緊縛が義務化された世界で…
🕑 Added 2020-10-31 12:18:04 +0000 UTC
2×××年、世界は変わった。
『女子学生総緊縛宣言』
若年層の不純異性交遊の増加に伴い創設された新たな規則。
小学校入学から社会人となるまでの間、女性は等しく緊縛されて過ごさなくてはならないというものである。
女性は自宅で制服に着替え、とある研究所が開発した『全自動緊縛機』を使用し、自分に縄をかける。
縛り方は後手縛りや亀甲縛りなど選択の自由はあるが、上半身だけを縛る後手縛りが一番人気である。
股縄を施す拘束は歩くときに擦れるため不人気であった。
そのため学校などで懲罰を与えるときには股縄を施す慣習になっていた。
そんな世界において緊縛を取り締まる機関はがあった。
名を『B-TEAM』という。
bondageの頭文字をとって『B-TEAM』なのだという。
B-TEAMは女性が緊縛されているかのパトロールや反抗をする人々に対する捕縛調教を仕事としていた。
菱川縄太(ひしかわ なわた)もB-TEAMの一員である。
縄太は大学の卒業後、ずっと引きこもり生活を送っていた。
そんな縄太の特技は『緊縛』であった。
縛られた女性に対して性的興奮を覚えた縄太は独学で緊縛の練習を重ね、その腕前は縄師と遜色がなかった。
そんな中で『女子学生総緊縛宣言』がなされた。
どこで知り得たのか縄太はその緊縛術を見込まれて『B-TEAM』にスカウトされ今に至る。
《B-TEAM事務所》
「おい、縄太。」
「なんですか…先輩?」
事務所でコーヒーを飲む縄太に話しかけたのはB-TEAMの先輩だった。
「出動命令だ」
「また何かあったんです?」
「なんでも女子高生が『女子学生総緊縛宣言』に対する反抗スピーチをしているらしい」
「場所は?」
「この近所の商店街だ。行けるか?」
「了解しました。ちょっくら行ってきます」
縄太は拘束道具が入ったバックを背負い、現場へと向かっていった。
《商店街》
「皆さん!おかしいとは思いませんか!女の子が毎日縛られて過ごしている…。こんなの普通じゃない…皆さんも声をあげましょうよ!」
商店街の中心で声を上げる女子高生。
この女子高生の名前は縄城美枷(なわしろ みか)。
濃紺のブレザーで胸元には細めのリボン、短めのスカートからは黒のタイツで際立ったほっそりとした美脚が伸びている。
美枷の身体は縄で拘束されることなく自由の身であった。
「登校中の女の子がみんな縛られているんですよ…!私服の大学生も…高校生も…中学生も……そしてランドセルを背負った小学生も…!こんなの異常だとは思いませんか!」
そんな美枷のスピーチを見る二人の少女がいた。
一人は美枷と同じ高校の制服を着た少女、そしてもう一人は赤いランドセルを背負った幼気な少女だった。
二人とも後手縛りを施されており、胸の上下に縄をかけられていた。
「(おねーちゃん、縛られて過ごすのっておかしなことなのかな?)」
「(こら…!そんなこと言ったらB-TEAMの人たちに連れて行かれるよ!)」
「(連れて行かれるとどうなるの?)」
「(ギチギチに縛られて調教されちゃうんだって)」
「(ちょーきょー?)」
「(痛いこととかされるんだよ。)」
「(え!?それならあのおねーちゃんを助けないと!)」
「ちょっ…」
駆けていく妹を捕まえようとしたが、後ろ手に縛られているため捕まえることが出来なかった。
「おねーちゃん!!」
「ん?どうしたの?」
少女は美枷に声をかけた。
「おねーちゃん、そんなことしてたらちょーきょーされちゃうよ」
「私のことを心配してくれるの…?」
「うん。」
少女は真っ直ぐな瞳で美枷を見つめる。
「こら、帆乃花!ダメでしょこっちに来なさい!」
見かねた帆乃花の姉が駆け寄る。
「あ……夏帆ちゃん……。」
美枷は縛られた姉妹の姉の方をみてポツリと呟く。
この縛られた姉妹、姉の名前は錠内夏帆(じょうない かほ)、妹の名前は錠内帆乃花(じょうない ほのか)という。
そして、夏帆と美枷は同級生だった。
「まってて、縄を解いてあげるから」
美枷は夏帆の縄を解くべく、夏帆の後ろに回ろうとする。
「やめて!!」
「っ…!?」
夏帆は自分の縄を解こうとした美枷に大きな声をあげる。
「縄は解かないで…。縛られたままで良い…。」
「夏帆ちゃん…?」
「これがルールなの…、私たちは大人しく縛られるしかないの。」
「この前まで縛られるの嫌って……それで一緒に…」
「そう…。二人で縛りを施さずに遊んだよ。でもそれがB-TEAMに見つかってどうなった…?」
「それは…。」
「美枷…規則には従うしかないんだよ…。」
「で…でも……。」
そう言いかけて、美枷は口を噤んだ。
『こら!そこで何をしている!!』
「っ!?」
そんな美枷たちのもとへ菱川縄太が駆けつけた。
「お前か!ここでスピーチをしていた奴は!」
「くっ…!」
美枷はこの場から立ち去るべく駆け出そうとするが…。
「無駄だ!」
「あぅ…!」
縄太は美枷の腕を後ろに捻じ上げる。
「しっかり拘束してやるからな」
「く…そ……!」
「そこの姉妹も動くなよ、『逆海老縛り』だ!」
〈シュルシュル…〉
縄太が命じると錠内姉妹の身体を拘束する縄が動き出す。
「な…なにこれ…!?」
帆乃花は自分を縛る縄が縄太の掛け声と共にウニョウニョと動き出し、自分の身体に巻きついてくるのを見て思わず声に出す。
「毎朝私たちが縛られる縄はB-TEAMの掛け声で起動し、自由に縛り方を変えるAIが内蔵されているんだよ…」
「夏帆おねーちゃん…?」
「ほぅ…詳しいな…。さては一度…」
「たまたま現場を目撃して知っていただけです。」
「まぁ良い、抵抗しなければきつい縛りにはならないはずだ。抵抗を見せた瞬間、股縄も追加する。」
「分かったわよ。」
「うぅ…お姉ちゃん…」
帆乃花は涙目で夏帆を見つめる。
「大丈夫…じっとしてれば痛くならないから。」
「本当…?」
「大丈夫、お姉ちゃんが保証するよ」
「うん…。がんばる。」
〈シュルシュル…シュルシュル…〉
そう言っている間にも錠内姉妹の身体には縄が巻きついていった。
その様子を確認すると縄太は美枷に視線を戻す。
「お前は俺が縛ってやるからな」
「ふん…。善良な女の子を縛り上げるなんて…最低だね…」
「縛りを拒んだ時点でお前は悪人さ」
「どっちが悪人なんだろうね…?」
「そんな減らず口も叩けないくらいにキツく縛ってやるから安心しろ」
「それは楽しみだね」
「あぁ、楽しみにしてろよ」
そういうと縄太は美枷に縄をかけていく。
〈ギチギチ…ギチギチ…〉
後ろ手に組ませた両腕に縄が巻かれていく。
ザラザラとした麻縄が美枷の柔肌に食い込んでいく。
「どう…?女の子を縛り上げる気分は?」
「悪くないぞ」
「あ…そ…」
〈ギチギチ…ギチギチ…〉
「ん…」
縄太は美枷の胸の上下にも縄を巻いていく。
〈ギチギチ…ギチギチ…〉
そして首から胸にかけてV字になるように縄を這わせ、美枷の胸を強調する。
制服の上からでは分からなかったが美枷の胸は豊満で縄によってその形までもがはっきりと分かった。
「股縄もしてやるからな」
「あら、よろしく…」
余裕ぶった反応を見せる美枷だったが、縄太が股縄を通す瞬間、唇を強く噛んだ。
〈ギュゥゥゥ〉
「ん………!」
縄太は力一杯股縄を引っ張る。
〈ギュゥゥゥ〉
「んん…ん…!」
美枷は必死に耐えるしかできなかった。
「こんなもんだろ。」
縄太は股縄をしっかりと留めると、美枷をその場に立たせた。
美枷の足元には逆海老縛りを施された錠内姉妹の姿があった。
夏帆も帆乃花も同様の縛りを施されている。
「怖いよ…夏帆おねぇちゃん…」
「大丈夫…大丈夫だから…」
後ろ手の拘束から伸びる縄が両足の縄と結ばれている。
身体を反らせらように固定され、うつ伏せの形で地面に寝かせられていた。
「お前らを調教施設へ連行する。」
『っ!?』
3人の中に緊張が走る。
「おねぇちゃん…ちょーきょーって……」
帆乃花はガクガクと震えていた。
「帆乃花……お姉ちゃんが無力でごめんね…」
そういう夏帆の身体も小刻みに震えていた。
「観念することだな」
『待って!!!』
声を張り上げたのは美枷だった。
「どうした?」
「その二人は関係ありません…!」
「ちょ…みか…」
「その二人は私のスピーチを止めにきたんです。そしてそれに怒った私は二人の縄を解こうとしました。」
「おねーちゃん…?」
錠内姉妹には美枷を見つめることしかできなかった。
「だから調教するのは私だけで十分です。その二人は解放してください。」
美枷は縄太に告げた。
「……分かった。」
縄太は少し間を開けて、美枷の要求を飲んだ。
「だが、危険人物に近づいた罰は受けてもらうぞ。『股縄」!」
〈シュルシュル…〉
縄太がそう告げると錠内姉妹の逆海老縛りは解かれ、後手縛りの状態に戻る。
それに加えて、縄は二人に股縄を施していく。
「いや…お股に……」
「ん…ぁ…!」
〈ギュゥ〉
「ひゃぅ!」
「ぁん…!」
錠内姉妹は股縄を施された。
それを確認すると縄太は美枷の縄尻を持ちその場から立ち去ろうとする。
「ほら行くぞ」
ギュと縄尻を引き、美枷を連行していく。
「…………。」
美枷は何も言わずに夏帆のことをチラッと見た。
美枷は微笑し夏帆の瞳を見つめた。
この間、ほんの数秒に満たない時間だった。
美枷すぐに前を向き大人しく連行されていった。
「美枷……。」
縛られた夏帆には、美枷の名前を呟くことしかできなかった。
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