【小説】恋人を縛るお話
🕑 Added 2020-05-30 10:45:18 +0000 UTC
〈ピンポーン〉
自室のチャイムが鳴り、大学生の榊大河(さかきたいが)は嘆息しながら立ち上がった。
「はい…。」
大河には扉の先に誰がいるのかあらかた予想はついていた。
「私…開けて。」
「分かってるよ。」
〈ガチャリ〉
大河が扉を開けると、パーマをあてた髪をポニーテールにまとめている女性の姿があった。
その女性の名前は占野玲奈(しめのれいな)、大河の彼女だった。
「入れよ。」
「うん。」
大河が促すと、玲奈は玄関に足を踏み入れる。
ふわりと良い匂いが玲奈から香る。
玲奈は好きなバンドのTシャツにショートパンツを合わせたコーディネートだった。
シンプルな組み合わせであったが、整った顔と女性らしい引き締まった身体の玲奈が着ると不思議なもので一流モデルのように見えた。
「あんまり見ないでよ。」
「見てねぇよ。」
大河と玲奈は恋人ではあったが、その関係はお世辞にも良いとは言えなかった。
付き合い始めたのはいいものの、すれ違いの日々が続き、お互い内心では冷め切っていた。
今日も、大学の寮の門限がある玲奈が仕方なく大河のアパートにお世話になるためだけだった。
玲奈はバンド好きな友達との飲み会の帰りだという。
「ほら、水。飲み会だったんだろ?」
「ありがと。」
大河は氷の入ったコップにミネラルウォーターを注ぎ、玲奈に手渡す。
ソファに腰掛けた玲奈はコップを受け取るや否や、ゴクゴクとミネラルウォーターを喉に流し込む。
「ぷはぁ…。」
玲奈は飲み終えたコップをテーブルの上に置くと、スマホを取り出し画面を眺めている。
メッセージアプリで連絡を取り合っているのだろうか。
そのままソファで横になり、スマホをいじり続ける。
「ふぁぁ…飲みすぎたのかな…。」
〈コトン…〉
玲奈はスマホを床に落とし、そのまま眠りについた。
「…寝た…か…?」
大河はツンツンと玲奈をつつく。
〈すぅ……すぅ……〉
玲奈は寝息を立てていた。
「まさか本当に効くとは…。」
大河は玲奈のミネラルウォーターに仕込んだものと同じ睡眠剤を眺めながら呟く。
「へへ、これで…玲奈を…」
大河は玲奈と恋人関係になったは良いものの何一つ関係が進展しないことに焦りを覚えていた。
女の子とイチャイチャする生活を想像していた大河にとっては悶々とした日々だった。
そんな日々に我慢できなくなり、睡眠薬を飲み物に仕込むという行動を起こしたのだ。
〈むに…〉
大河は、玲奈の大学生としては少し小さめの胸を揉む。
「柔らかい…」
〈むに…むに…〉
その胸の形を掌で味わうように包み込み、揉む。
初めて触る女性の胸の感触に興奮は隠せなかった。
そのまま顔を胸に埋める。
〈スンスン…〉
大河は胸の感触を味わいつつ、玲奈の身体の匂いを吸い込む。
女の子の匂いと、汗の匂いと、香水の匂いが混ざり合ったいい香りだった。
「綺麗な脚だなぁ…」
大河の視線は脚部へ。
そしてその視線は股間に移っていった。
「はぁ…はぁ…」
〈プニ…〉
「ん…」
股間部を触ると、玲奈は少し声を出した。
「感じてるのか…?」
その時、大河は我に帰った。
「(っ!?こんなことをしてる場合じゃない!)」
大河はあらかじめ用意していたボールギャグを取り出した。
ネット通販で購入したものだが、きちんと声を封じることができるのは自分で確かめてある。
「…ん……。」
玲奈の小さな口に赤いボールギャグを捻じ込む。
「ぅむ……。」
寝ているせいもあってか、簡単にボールギャグを咥えた。
大河はボールギャグのベルトを玲奈の後頭部でギュッと結ぶ。
「おぉ…」
ボールギャグを咥えた玲奈の姿を見て、大河は思わず声を出してしまう。
元来SMに興味があった大河にとっては夢にまで見た瞬間だった。
「(いや、まだまだ…!)」
大河は玲奈を起こさないように抱えうつ伏せにする。
そして、玲奈のお尻の上に跨った。
「はぁはぁ…」
動悸が抑えられない。
果たして自分は自我を保つことができるのだろうか。
大河は、自分の手に持った赤い麻縄を眺めながら自問自答する。
「よし…」
大河は玲奈の腕を後ろ手に組ませた。
〈シュルリ…〉
組まれた後ろ手に縄がかけられていく。
「よし…ここをこうして…」
大河は縛りの腕には自信があった。
『初心者でもできる縛り方100集』という本を購入し、勉強してきたのだ。
「…ん……!」
時より玲奈は縄の締め付けにより無意識に声を出してしまう。
そんなことお構いなしに大河は縛り続ける。
〈ギチギチ…ミチミチ…ミチミチ…〉
「ふぅ…」
後ろ手を縛った後は胸の上下にも縄を通し、余った縄を背中側でぐるぐると巻き付け処理を済ませる。
「よいしょ…」
大河は玲奈を起こしソファに座らせる。
「エロい…」
縄によって身体のラインがくっきりでた姿は妖艶さを醸し出していた。
先ほどまで元気に動けていた女性が縄一本によって自由を奪われる。
そして身体を這う縄は女性特有の身体のラインをはっきりさせる。
その魅力に大河はとらわれていた。
〈カシャ〉
大河はスマートフォンで玲奈の縛られた姿を撮影する。
「(これは…おかずになる…)」
そして、大河はしばらく玲奈のことを眺めていた。
「むぐ…?」
玲奈はソファの上で目を覚ました。
気がつくと朝になっていた。
「(あれ…いつの間に寝てたんだっけ?)」
玲奈は乱れた髪をなおそうと手を動かす。
「むぐ??」
だが、玲奈の身体は動かなかった。
「(なにこれ…縛られてる!?)」
自分の身体を見てみると、胸の上下には縄が巻かれており、見えないが身体の後ろで手首が拘束されているのがわかった。
「むぐぅぅ!(助けて!)」
「起きたか?」
「っ!?」
背後からの声に玲奈は驚き、身体を硬らせる。
「むぐぐ!(大河…!)」
「縛られてたほうが可愛いな」
「(こいつ…私を縛ってなにを…)」
玲奈は自分を縛り上げた張本人を睨みつける。
「その上目遣いも可愛いな」
「むぅぅぐ!(早く解きなさいよ!)」
玲奈はジタバタもがくものの一向に縄が解ける気配がない。
「おぉっと、縄を解こうとしちゃダメじゃないか」
「むごご!!(なにふざけたことを!)」
「これを見てもそんなこと言えるかな?」
大河はスマートフォンを取り出し、とある写真を見せる。
「っ!?」
それは、下半身がパンツ姿で縛られた玲奈の写真だった。
写真の中の玲奈は脚をM字に開いてきた。
「むぐぅぅ!!(なによこれ!)」
「玲奈が寝ている間に撮ったんだよ。可愛いでしょ。」
「むぐむぐ!(ふざけないで!)」
「この写真をばら撒かれたくなかったら、僕の奴隷になってよ。」
「むぐ…?(はぁ…?)」
「彼女じゃなくて、奴隷ね。僕の好きな時に縛られて、僕の言いなりになるの。」
「んぅーー!!(そんなのいや!)」
玲奈は首を横に振る。
「君が大人しく奴隷になるって言わないと…こうしちゃうよ。」
大河はとあるスイッチを取り出し、カチッと電源を入れる。
〈ブブブブブブ〉
「っ!?」
突如、玲奈の股間の中で振動が始まる。
「(えっアソコに…!?)」
「ズボン脱がせた時についでに仕込んでおいたよ。」
「ん…むぅ…(ちょ…これローター…だよね。)」
玲奈は脚を擦り合わせるものの、ローターを外すことはできない。
「どうする?このまま悶える姿を配信するのもいいな。」
「む…むぐぅ…(や…やめて……)」
涙目で訴える玲奈を見て、大河は玲奈の猿轡を外す。
「はぁ…はぁ…止めて…。」
「じゃあ奴隷になる?」
「そんなこと…!」
〈ブィィィィィン〉
大河はローターの設定を『強』にする。
「んんん……!!」
「どうする?」
「ん…ぁん……誰が…奴隷になんか…!」
〈ブィィィィィン〉
「あひっ…!」
「女の子って簡単だよね。こんなふうに虐めてあげれば誰だってこうなるよ。」
「ぁ…最低…ぁん……!」
「どうする、身体は正直だぞ。」
玲奈の身体はビクンビクン震えている。
〈ブィィィィィン〉
「ん…い…イ……く…」
玲奈が果てようとした瞬間…
〈カチッ〉
「へ…?」
大河はローターのスイッチを切る。
「そんな…なんで……」
「どうした?止めて欲しかったんだろ?」
「そ…それは…」
「そうか…」
〈ブブ……ブブ……ブブ……〉
「……!!!」
ローターが規則的に振動を始める。
「ん…どうせなら…もっと……」
「どうかしたか?」
「く…ぁあひ…」
玲奈はもじもじと悶える。
「奴隷になれば強くしてやるぞ。」
「…!?」
もはや、玲奈に選択の余地はなかった。
「奴隷になります…。だから……ローターを…私を逝かせてくださいぃぃ!」
それから大学では大河と玲奈は熱々カップルということで有名になったのだという。