うちの長靴たちはやかましい ①
🕑 Added 2023-01-21 05:00:00 +0000 UTC
皆さんは、一年でどれくらい、長くつを使う機会があるだろうか。
……うん、わかる。
小学生くらいまでは案外使うけど、中学生高校生、大学から大人に目を向けると、案外使わなくなるよね。わかるわかる。俺もそう。
結構便利なものだとは理解してるし、雨の日に靴が濡れるのは不快この上ないことだけど、雨に備えて長靴を持っているかといわれると、用意するかといわれると……
「まあ、用意はしないわよね。ふつう」
「うんうん。私も持ってないよー」
「……だよなあ」
義理の姉も義理の妹も、同じような答えを返す。
義理の姉。桃子。義理の妹、舞華。
義理の美人姉妹をそろえている俺でさえ、長靴は手元になかったりするのだ。
俺は小さく息を吐いて。
「……ただ、実際こういう雨の日になると、欲しくなるんだよなあ」
『……』
俺の言葉に、二人もそろって窓の外を見て、嘆息する。
せっかくのデートだというのに、外が雨。やる気もなくなるというものだ。
仕方ない。こうなれば今日は一日部屋に引きこもって、ゆったりと淫らなことでも……
「……ん?」
と、ここで俺の頭に、何か雷のようなものが落ちる。
「どうしたのお兄ちゃん」
舞華がかわいく首をかしげながら、俺の膝の上にのってくる。桃子は同じことをしようとして、しかし恥ずかしそうにしながら動けなくなっている。
「ど、どうしたのよ……」
けれど、一応は気になったらしい。
俺はろくなプランも立てないまま、思ったことを素直に言ってやった。
「なあ、これは俺の知り合いが作った、『物品化薬』って薬なんだが……」
物品化薬といえば、人をモノに変える薬である。やばいものを連想するかもしれないが、これで一切人体への危険のない、素敵なものであるらしい。
なにせ、精神には一切異常を起こさず、肉体だけを変質させるそうなのだ。俺は薬学はさっぱりだが、世の中の研究者はとんでもないものを作るらしい。
実験してみたいからと頼んだだけで数粒もらえるあたり、本当にアグレッシブな友人なのだろう。うん。ありがたいことこの上ない。
(あんっ、お、お兄ちゃん、き、きついようっ……こ、これ、抜いて、ぬいてぇっ……!)
(ちょ、ちょっと千秋! そ、そんなにして……んああっ、ダメっ、それっ、やっ、ま、待って、んあっ)
「ううん、こんな感じだったなあ。いや、わかる。全然違うな。これは違う」
断じて俺の中の長靴エピソードはこんなんじゃなかった。
久しぶりの長靴に足を通し、傘をさして街中を闊歩する俺。
ただ、一歩一歩歩むたびに、上記の声が俺の頭の中に響きわたる。
どうしてこんなことになるかといわれると、それは、この長靴は、右足が舞華。左足が桃子であるからだ。
「変身してもらって悪いけど、やっぱり俺の知ってる長靴は喘いだりしないよ」
(あ、あんっ! でもでもっ、お兄ちゃんのおっきいの、ずんずん入ってきててっ、ああっ、ダメっ、らめえッ!)
(こ、こんなっ、お、弟に足蹴にされるだなんて、は、早くもとに……ひああああっ……)
「……桃子姉、痛い?」
(い、痛くはない……わよっ、んっ、あ、あんっ、でも、もっと優しく……っ、んっ、足でコンコン、するのはぁっ……)
「……気持ちよさそうに聞こえるけど」
(……あっ、ひああっ、っ、んっ、ダメっ、だめっ、千秋っ、千秋いっ……)
「……気持ちいい?」
(……き、きもちいいっ、気持ちいいから、あっ、やめてっ、恥ずかしいからぁっ……)
(お姉ちゃんばかりずるいっ、お兄ちゃん、こっちもっ、アアンッ!)
「わかってるよ。ほら」
右足のかかとをコンコンとしてあげると、とろけたような声が右足の長靴から響く。
(んああああっ、あっ、これっ、これ、すごいのおおっ! ああんっ!)
「……もう少し声抑えようか」
(無理だよっ、お兄ちゃんのきもちいいのっ、ごんごんおっきくてすごいのおおっ、ああんっ!)
「……さっきまで辛そうだったのに、どうしてこんなにエロい妹になっちゃったのかなあ……ねえ、桃子姉」
(ひああっ、そんな、急に奥までっ、やっ、やああっ……)
「嬉しそうに聞こえるけど?」
(馬鹿、馬鹿ああっ……)
喘ぎ声を隠しもしない舞華に対し、桃子は恥ずかしそうに、しかし快楽に弱いようで、びくびくと小さく悶える。
……これはこれで、楽しめるかもしれないぞ。