聖女がユニコーンになった場合 中編
🕑 Added 2022-12-10 05:00:00 +0000 UTC
人間の心をもって、ユニコーンに変身する。
ユニコーンであっても、心が人間ならば、それはもう人間なのだと、聖女は心の底から思っている。
思っているし、信じているのだ。
だが。
「あ、こらっ、あばれるなっ」
「ひひいいいんっ! ひいんっ! ひんっ、ひっ……!」
(らめええっ! やめっ、かき回さないで……!)
味わったことのない快楽に、あまりにも敏感すぎるそれに、黙ってゆだねることなど、できはしない。
経験豊富な聖女がいるわけもない。当然、この聖女も体は清らかだ。
そんな肉体で、ユニコーンに変えられた。幻獣特有の性欲に充てられて、今もこうして男を求めてしまっている。必死に聖女としての理性が働いているが、本能にはあらがえない。
何より、あらがったところで元の姿に戻れないとはわかっているので、こうしてびくびくと、気持ちよさを感じ続けるのだ。
「おおっと、目がうっとりしてるな。気持ちいいか」
(……ひんっ……ひいいいいっ⁈)
「こら、気持ちいいなら気持ちいいって言ってればいいんだぞ? 別に誰かに聞かれてるわけじゃないし、あくまでこれは前戯だからな」
前戯という言葉に嘘はない。実際勇者として、女性を抱くときの心構えくらいは理解しているはずだ。
相手が幻獣の姿をしていても、本質的には聖女なのだ。人間の女の子なのだ。
指を入れただけで、この悶えよう。少しずつ少しずつ、大事にいたわってあげなくてはならない。怪我なんてもってのほかだ。
「まあ、それはそれとして、お前がエッチだなあとは思うけどな」
「ひいいんっ、ひいいいんっ、ひいいんっ!」
(はずかしいっ、はずかしいのっ、ああああああんっ!)
四つん這いのまま、後ろから的確にいいところを狙われる。
思わず声を上げるも、上がるのははしたない馬の声。ユニコーンであるためにりりしくも美しい鳴き声にはなるが、それでも恥ずかしいものは恥ずかしかった。
(こ、こんな声、もし、ほかの誰かに聞かれたら……)
そう考えるだけで、恥ずかしさが体の中にうずくのだ。
「まあ、大丈夫だと思うぞ? 少なくとも、お前を聖女と思うわけがないからな」
にっこりと笑って、また指をかき回す。
(そ、そんなとこ……あ、あああああっ、あっ、あんっ!)
ユニコーンの体で、聖なる獣の姿で、ただただ、はしたない声を上げ続ける聖女。
逃げようとするたびにがっちりと体をつかまれ、より気持ちいいところを、的確に攻められる。
「えいっ」
(やあああっ、やめっ、逃げないからっ、そこやああああっ……)
「ここがいいのか……」
「ひいいんっ、ひいいいんっ、ひいいんっ!」
(あっ、だめ、それらめっ、らめえええっ!)
聖女としての背徳感はもちろんあったが、それ以上に気持ちよくて、心地よくて。
なにより、信頼する勇者に抱かれていることに、謎の安心感があって。
「ひひいいんっ! んひいいいんっ、ひいいんっ!」
「ん、そうだな。とりあえず軽く絶頂しとくか」
その言葉にユニコーンは一瞬だけびくりとするも、すぐにいやいやと首を振り何かを訴え始めた。が、慣れていない獣の体に清らかな聖女。こんなメスとしての本能に、あらがえるわけもない。
「ひんっ、ひいいんっ!」
(やめっ、だめですっ、これっ、これなにか、っ、あああっ!)
幸いだったのは、聖女の言葉を伝える手段が、テレパシーであったことだろう。
テレパシーが勇者以外に聞こえることはなく。はたから見れば喘ぐだけのユニコーンそのものであり。
「イッチャえよ。セレン」
「ひいいんっ、ひいいいんっ、ひいいんっ!」
(だめっ、わたしっ、んあっ、ひゃあああああああああっ!)
びくびくと震えたユニコーンは、まず前足を折り曲げた。立っていることも難しくなってしまったのだろう。
そしてとうとう後ろ足もガタガタと振るわせ、己の内部に残る快楽に、
「ヒヒいいんっ……」
(あああっ……)
しばらくの間、身を震わせていた。
「ひっ、ひいいん……」
(おねがい……っ、は、はやく、い、いれて……)
涙ながらに懇願するユニコーンというものを、勇者は生まれて初めて目撃した。
もっとも、その中身は聖女であるので、余計に背徳感を感じる。
仲間の聖女がユニコーンになって、自分の精液を求めて発情し、必死に勇者である自分を求めてくる。
どれほど徳の高い暮らしをしていれば、こんなシチュエーションに巡り合うのか、皆目見当もつかなかった。
が、
「よしよし、もう立派なユニコーンだな」
「ヒヒン……っ」
(ちがうっ、わたしは、人間、ですっ、だからっ、だからっ、お、お願い……します)
辛そうに、そう告げる聖女。
獣の性欲に抗いつつ、しかし、どこか快楽の余韻に悶えながら、勇者に懇願をするのだ。
「ひひいんっ、ひっ、ヒヒいいんっ……」
(お、お願い、元に、元に戻るのっ、だからっ……あっ)
弱弱しくも言葉をつづけるユニコーンに、勇者は手を胴体において。
「お前はまじめだなあ。わかったよ。最後まで付き合ってやる」
そういって、自らの肉棒をあらわにして。
「んっ……」
「ひひいいいんっ……!」
(き、来たああああっ……!)
何の遠慮もなく、肉棒を叩き込んだのである。